puttinpuddinのブログ

コンサルタント見習いの仕掛かり作業

「きつい上司」vs「やさしい上司」

若い優秀なマネージャーから「ジュニアに既に出来ることだけをやらせて褒めそやし、一切のネガティブフィードバックをしない「やさしい」マネージャーが人気を集め、適切なチャレンジを与えたうえでネガティブフィードバックを通じて成長を支援するマネージャーがむしろ忌避されている。私自身は「あなたはきつい」「もっとやさしい上司の下で働きたい」と言われた。ジュニアや組織のことを真面目に考える自分が馬鹿みたいに思えてきたので、方針を変えたいと思うのだが、どうすべきか?」と相談された。

 

まず、ネガティヴフィードバックとはそもそもの内容が何らかの現状否定なので絶対に心地良くはない。しかし、それと独立に、受け取りやすい伝え方を追求することはできる。更に内容面でも、問題意識の涵養にあわせて受け取り易いタイミングで提供することができる。「きつい」と言われる場合に、それが純粋にそのタイミングで直面して然るべき内容面についての感想なのか、不純物則ち、伝え方やタイミングについての感想なのかは慎重になるべきと思う。前者であれば、そんなことを主張する人は相手にする必要がないが、仮に後者なのであれば、そこにはまだ改善する余地がある。水が低きに流れることを嘆くのは、全ての正しい努力を尽くしてからで遅くない。

 

他方、フィードバックをする側にそうした労を強いるということは、フィードバックされる側にはそれに見合うだけの価値が求められるということを意味する。高品質な環境を求めるのであれば自身も高品質である必要があるし、逆に、低質なものには低質なものがあてがわれる。このような「質」とその背景にある「選好」の多様性こそが市場経済の良いところで、市場に参画する人たち全員の効用を最大化するように、お互いの選好が合致するまで流動性を高めるべきと思う。

 

なお、僕はこの業界で考え得る限り最高のフィードバック環境を提供しようと思っている。チームに所属する人たちにはそれに見合う姿勢を求める。