puttinpuddinのブログ

コンサルタント見習いの仕掛かり作業

2021-01-01から1年間の記事一覧

「センス」で片付けない

いつだったか、入社数ヶ月のジュニアが阿呆なシニアから「君には定量分析の素養(センス)がないから定量分析は諦めて他で戦うことを考えるべき」と言われたと嘆いていた。 最初に立場を明示しておくと、この手の発言はすべて無視して良いと思っている。(収…

「上司」を無視する

若干テクニカルな話。 仕事を進めていくうえで、「上司」を適切に無視することは大事なスキルだと思っている。 プロフェッショナルファームには上司-部下という関係性は本来存在しないので、ここでは「」にしているが、現実には営利企業として機能するために…

話し方

ビジネスシーンにおける話し方の指導についての所感。 話し方、というと話す速さや声のトーン、滑舌などを連想し易い(し、それらも確かに大事ではある)が、そのような分かり易い形質についてのノウハウは巷に溢れており、ほとんどの人が大まかには理解して…

伝える経験を積む

散々反対したものの、組織が匿名の360度フィードバックの導入に至りまして。 頂いたフィードバックを見ると、自分自身を顧みるきっかけとなる意見が多くあり、非常にためになりました。また、その大半が僕に正しく伝わるよう言葉をよくよく吟味してくれてい…

「本棚」で殴る

それなりに順調にいけば、2-3年目あたりで週次定例レベルの「仮説」を立てることが求められるようになる。「仮説」とは、慣習的に「論点に対するその時点での仮の答え」を意味しており、仮説を立てるという営みにはその意味するところからも明らかなように即…

まだ未習得なだけ

"Growth Mindset"というらしい。 ある種の卓越を目にしたとして、それを先天的なものだと捉えると妬みや嫉みが募るが、技術の蓄積だと思って見れば彼ら/彼女らがこれまで積み重ねてきたものの途方もなさに気付くことができ、敬意を抱くことができる。 「経営…

bullshit job

少し前に、ブルシットジョブ(クソどうでもいい仕事)という本が流行った。当時は自分の目の前の仕事を「ブルシットジョブ」だと形容する人を度々見かけた。何かを糾弾しているつもりかもしれないが、その実、「自分は仕事の意義に納得していなくても命じら…

leadershipについて

「より良い状態」を構想しそれを実現しようと知性を用いている人に出会うと心が洗われる。僕はその姿勢こそがleadershipと呼ばれるものだと思っている。その「より良い状態」がどんなに些細なものであっても。 そうしたleadershipの裏には、それまでに培って…

「間違っていない」と「正しい」

"間違っていない"と"正しい"の間には途方もない差がある。経験上、前者をいくら積み重ねても後者には辿り着かないので、構造的な問題があるのでは、と思っている。それが正しいとすると、導出するための手続きも、全く異なることになる。 最初から「正しい」…

敬意を持つ

問題解決を生業とする人間に求められる資質のひとつに、悪意や怠惰を前提しないことがあると思っている。これは、相手がこれまで歩んできた道程に敬意を持つこととも言い換えることができる。この「敬意」が欠如してると、他者がその人生のなかで価値ある洞…

働き方改革のあるべき形

プロフェッショナルファームにも働き方改革の波が来ている。従来幅を利かせていた過重労働や誤った精神論が否定されること自体は素晴らしい。しかしながら、方法論の進化や個々人の能力/職業倫理の向上とセットで語られないことには大きな違和感と強い憤りを…

大切なもの

僕の中には明確な優先順位がある。身近な人を大切に出来もしない人間が語る社会や問題解決なんて、内実のない空虚なものだとすら思っている。 けれども、その優先順位は適切に実践されてこなかった。 常に自分にできる全力を尽くしているという事実の積み重…

クライアントを選ぶ

professionalたるもの、クライアントに全力でserveするのは当然のことだが、誰をクライアントにするかは真剣に選ばなければならない。 受注型ビジネスだからと言って受け身になって然るべきというのは誤った論理展開であり、なんらかの卓越を提供したいので…

折れないために

雑感。周囲に心身の不調を訴える人が多くなってきたことから、何かの参考になればと考えて。 「自分」というものは極めて流動的であやふやで、環境の前では脆く頼りない。自己を構成する肉体や精神は常に外部からの刺激に晒され変化している。細胞は入れ替わ…

「師曰くシリーズ」について

このブログでは日々の仕事を通じて得た学びを記している。が、知覚にも洞察にも特段長けておらず、加えて怠惰な性格である僕は、自ら主体的に学びに至ることが極めて少ない。周囲の人々の言動に驚き、その背景にある思想に触れて感動し、後手後手にモノを考…

均衡状態と機会

ファクトを見るときには、「他にどんな条件が揃ったらGood newsになるか」と問うようにしている。新規事業に限らず、凡ゆる改革を考えるにあたって心掛けるべきだと思っている。 現状は一種の均衡状態であり、それなりに頑強にできている。この均衡はメカニ…

価値の見える化

「価値の見える化」は信頼、則ち、次の活動の原資を獲得するための取り組みである。 これ自体は価値を生み出していないため、本音を言えば、極小化してしまいたいが、価値を生み出したことが正しく認識され、次の活動の原資である信頼を獲得するためには必要…

インタビューガイドの作り方

突如ハウツーを投稿するシリーズ。いつだったか、チームメンバー向けに書いたものを転記。 ジュニアの頃は仮説検証作業を割り振られやすい訳だが、「作業」と呼ばれるものもそれなりの抽象度と非定型性を持っているため、習熟にはそれなりの時間と関心を要す…

正しく設定された大きな問題

正しく設定された大きな問題の解決には、より高い水準の技術と覚悟を備え、より善良な意思を持った人が集まる。 当然、自分自身もその場に相応しい人である必要があり、少なからず成長を求められる訳だが、逆に、成長を続けていれば、より信頼できる人とより…

とりわけ私的なメモ

特段、一般的な示唆などはないが、書き留めておきたかったので。 昨日、ある優秀なジュニアがチームを離れた。彼女は新卒で入社してすぐに僕のチームにアサインされてきた。アサイン初日の朝に二日酔いでオフィスで戻した破天荒人材だったが、そこから一年半…