puttinpuddinのブログ

コンサルタント見習いの仕掛かり作業

「師曰くシリーズ」について

このブログでは日々の仕事を通じて得た学びを記している。が、知覚にも洞察にも特段長けておらず、加えて怠惰な性格である僕は、自ら主体的に学びに至ることが極めて少ない。周囲の人々の言動に驚き、その背景にある思想に触れて感動し、後手後手にモノを考えさせられているというのが実のところだ。そういった意味で、ここで文章にしている気づきは周囲の人々から分け与えてもらったものだと思っている。

 

自分なりにある程度は咀嚼し、血肉にしたうえで文章にしようと心がけているものの、どうにも咀嚼しきれないもの、もう少し時間を要しそうなものがある。僕の拙い理解で元の言葉に込められ意味を損なうのも勿体ないので、それはほとんどそのままの形で「師曰く」から始まる「師曰くシリーズ」として投稿している。

 

従って、このシリーズには、これまでの人生で関わってきた「師」の発言が半ば無造作に放り込まれている訳だが、下書きに溜まっているものも含めて改めて見返してみると、役職や年齢が上の人だけでなく、下の人も多分に含まれている。

 

コンサルティングファームは世間の平均と比べて年齢構成が大幅に若いが、若い人にも人間としてできた人が多く、生き方に関して多くを学ばせてもらっている。

 

実際、仕事で大きく挫折しドロップアウトしようかと思っていた時期に僕を救ってくれたのは、自分の価値観に向き合ってキャリアの意思決定をした一人の後輩の姿だった。自分がどこかで逃げていた類の意思決定にきちんと向き合う、一回りほども歳の離れたその後輩の姿に、尊敬と憧れを抱いたことをはっきり覚えている。自分もそのようにありたいと思って内省と努力を重ねたその後の半年間のおかげで、いまもこの職業を続けることが出来ている。手本を示してくれたその後輩には感謝してもしきれない。

 

もちろん、彼ら/彼女らもすべての面で完成している訳ではなく、むしろ人より多く悩んでいるようにも映る。ともすると見ないふり聞こえないふりをしてしまいがちな違和感に向き合い、真摯に誠実に取り組む姿は、結果の如何とは無関係に見る者の心を打つ。