puttinpuddinのブログ

コンサルタント見習いの仕掛かり作業

ロマンチストが過ぎる話

COVID-19による自粛が本格化した頃、10年来の友人たちとZoomでお茶をした。「10年来の友人たち」と言っても、やり取りをするのは年に数回。それもMessengerがほとんどで、最後に会ったのは何年前だか思い出せない。大学時代、それなりの時間と学生時代特有の青臭い苦悩を共有したが、異なる業界に進み、それぞれの持ち場で忙しくしていたため、関係性ははっきりと疎遠になっていた。そんな友人たちと、自粛の非日常感にかこつけて、ひとつビデオ通話をしてみよう、となった。

 

しばらくぶりに話してみて、当時と同じように話が弾むことに驚く。昔話をした訳でもなく、それぞれが今の話をしていたにも関わらず、何を考え何に悩み何を選択してきたのか、よくわかった。まるで、この数年間、同じ立場で同じものを見聞きしてきたかのようだった。

 

特段の不思議もないのかもしれない。思えば、その友人たちとは、人間関係を自分で自由に選ぶことができるようになった大学生活で、憧憬と焦燥を共有し、ともに時間を過ごすことを選んでいた。

 

ロマンチストが過ぎるかもしれないが、人生のあるポイントでそれなりの熱量をもって同じものを選んだ者同士、たとえ異なる戦場に身を置いていたとしても、いずれまたどこかで同じところに行き着くと信じている。真面目に、善く生きることから逃げなければ。

 

その時、また「今」のことを同じように話すことができれば、それに勝る幸せはないのではないかと思っている。